ヨガと食生活。瞑想歴25年のヨガ講師が食のワークショップで伝えたかったこと

みなさんは普段、どんな食生活をしているでしょうか?
また、食に関して何か気をつけていることがあるでしょうか?

わたくしヨガ講師キラーケンは、食生活に関するワークショップ「食を知る:ぼくらは一体なにを食べているのか?」を開催しました。

そこで今回は、このWSの内容を詳しくレポートしたいと思います。

ヨガと食生活。瞑想歴25年のヨガ講師が食のワークショップで伝えたかったこと

筆者が、長年ヨガの練習を続ける中で大きく変わったことの一つに、食生活があります。

ヨガを実践する以前は、カップラーメンやスナック菓子など、何も気にせず食べていました。

ですが今では、まったく食べなくなりました。

というか、食べたいと思えなくなったんです。

その理由は、おいしくないとか安全性ももちろんですが、そうした食べ物が生み出される社会の仕組みに違和感を感じるようになったからです。

今、世の中に流通している多くの食べ物は、大量生産・大量消費を前提としています。

そのため、精製や加工が多くなされ、もはや食べ物というより工業製品と言った方がよいような現状です。

これを食べ物と呼んでもいいのかな?とすら思えてしまいます。

今回のワークショップでは、ふだん私たちが口にしている食べ物が、

①一体何なのか?
②どう作られているのか?
③どう売られているのか?

という3つの視点から考察し、食生活について、ヨガ的な観点から参加者のみなさんと一緒に考えました。

一体、何を食べているのか?

ヨガの考えに、自然はすでに完全体であるというものがあります。

食生活においてもそれは同じです。

例えば、白砂糖とフルーツはどちらも甘いですよね。

成分的にも、同じようなものです。

ですが、フルーツにあって白砂糖にないものがあるんです。

それは繊維です。

繊維は、砂糖、特に果糖(フルクトース)が身体に及ぼすさまざまな影響を、中和したり解毒する役割を持っています。

精製・加工された食品は繊維がほとんど取り除かれてしまうため、砂糖がダイレクトに体に影響を与えてしまうわけです。

精製されているのは白砂糖だけではなく、上の画像のように米、塩、油などあらゆる食べ物で行われています。

私たちの食生活は、不自然に加工された食べ物でもはや埋め尽くされていると言ってよいかと思います。

どのように作られているのか?

ヨガを練習していると、人間も自然の構成要素の一部なのだから、できるだけその循環の中にいることに安らぎを覚えていくような感覚があります。

食生活も例外ではありません。

今の世の中を見渡してみると、食べる物すら大量輸送、大量消費を前提として、まるで工業製品を作るかのように大量生産されています。

それは加工食品のみならず、牛乳、肉、野菜、魚、野菜などのいわゆる生鮮食品といった食べ物も同じです。

例えば養殖の魚の生育(生産)環境の多くは、上の画像のような現状のようです。

本来なら、土や太陽といった自然の循環の中で生まれ育まれるはずの食べ物が、今や工場の中で化学的に作り出されている。

よく考えたら(考えなくても)、こんな食生活ってすごく不自然なことだと思いませんか?

どうやって売られているのか?

筆者はヨガの実践をするようになって、実は食生活でものすごく困ったことが起き始めました。

それは、食べ物を買ったり外食をする際に、ものすごく選択肢が限られるようになってしまったんです。

スーパーで売っているものは添加物や人工甘味料、化学調味料がたっぷり入っているものがほとんどです。

お昼時の飲食店では、ラーメンやパンやご飯大盛りなど、炭水化物がメインのメニューだらけで、それ以外の食べ物を見つけるのはなかなか大変。

こんなもの食べていたら体が重くて練習に支障が出るし、それ以前にヨガとか関係なく体にいいはずがない

もちろん、お金を出してしかるべきお店に行けば手に入るんだろうけど、毎食そんなこともしていられない。

そんなこんなで、スーパー&外食難民になってしまい、朝は食事を摂らず、昼も夜もほぼ自宅で自炊をするという食生活となりました。

こうした状況は、何も食生活に限ったことではありません。

実は、巨大ショッピングモールがあちこちに建ち、その結果昔ながらの商店街がシャッター通りになってしまった、いわゆるグローバリズムとも大きく関係しています。

企業の目的とは、一体なんでしょうか?

今の資本主義経済では、企業の目的=利益の追求とされています。

そのため、その仕組みの中で生き残らないとならない企業は、あらゆる手段を使ってその目的を果たそうとします。

売れるもの、儲かるものだけがもっと作られます。

もっと利益を出すために、食べ物だかなんだかよく分からないものが作られてしまいます。

そして売れないもの、手間ひまかかって利益にならないものは、市場から消えます。

そのしわ寄せは私たち消費者の食生活にまでおよび、病気や体調不良という形で背負っているとは考えられないでしょうか。

ちなみに私は30代のほぼ10年間いわゆるうつ状態だったんですが、これも作られた病気だったんだと今では確信しています。

詳しくはこちらに書きました↓

うつ病なんていう病気は、実はありません | キラーケン

うつ病は病気ではないと言ったら驚きますか?この記事では10年間うつ病として心療内科に通い大量の薬を飲み続けた筆者が、うつ病は病気ではなくて本当は何なのかについて…

では、どうすればいいのか?

ヨガの練習を毎日続けて分かったのは、食生活が自分の体や心を左右しているということでした。

パンやうどんなどの小麦製品を食べた翌日の練習は、体が本当に重いんです。

白砂糖の入ったお菓子や飲み物を飲んだ後の瞑想は、頭がザワザワしてじっとしていられないんです。

ヨガの実践を続ければ続けるほど、何を食べるか食べないかもそうだけど、なんでこんな食べ物しか売ってないんだろうということに愕然としていったのです。

これはもう、わざとやってるとしか思えなくなってきました。

では、私たちは黙ってそんな食生活をし続けるしかないのか?というと、そんなことはありません。

企業は、よいものだから売っているわけではなく、売れるから売っているからです。

つまり、買う人がいるから売られ続けている。

例えば上の画像は、大手コンビニチェーンの発注システムの仕組みです。

店舗内のあらゆる場所とタイミングで、何がいつどのくらい売れているのかを、逐次集計しているそうです。

そして、売れるものがさらに売られ、売れないものはあっという間に店頭から姿を消します。

また上の画像は、世界で最も有名なハンバーガーチェーンのドイツでのメニューです。

なんとヴィーガン(完全菜食)メニューがあるそうです。

あのお店がヴィーガンバーガーですよ!

ドイツは食に対する意識が高い国なので、こうでもしないと生き残っていけないのでしょう。

これって言い換えれば、売れるのなら何でも売るとも言えますよね。

儲かるなら、それが何かは関係なく、企業はよろこんで売るわけです。

逆に誰も買わなくなれば、企業はその商品を売るのをやめます。(もちろん手を替え品を替え、新たな需要を仕掛けてくるとは思いますが…)

つまり、消費者がどんな食生活をするかが、企業や世の中を動かすのです。

あなたはここ最近、どんな食生活をしていますか?
今日これから何を食べますか?

食べるという行為は、単に栄養素を摂取する行為ではなく、自然の大いなる循環の中に参加する営みとも考えられます。

このワークショップが、改めてヨガと食生活について少しでも考えるきっかけになれば、とてもうれしいです。

食とお金については、動画でもお話ししましたので、ぜひご覧ください↓

ヨガと食生活。瞑想歴25年のヨガ講師が食のワークショップで伝えたかったこと まとめ

以上、ヨガと食生活。瞑想歴25年のヨガ講師が食のワークショップで伝えたかったことと題してお伝えしました。

東松山ヨガの瞑想WSでは「食べる瞑想」というマインドフルネス瞑想を、毎回行っています。

定期的に開催していますので、興味のある方はぜひご参加ください。

以前に行った瞑想のWSの様子と食べる瞑想については、こちらをどうぞ↓

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キラーケン プロフィール


20代半ばから独学で瞑想を始める。
2011年より東京・代官山YogaJaya(ヨガジャヤ)に入門。
2012年より同道場にてクラス指導をスタート。

YogaJaya認定講師(YJAT1000)
Baseworks Tier3 認証講師(BT3)
全米ヨガアライアンス認定講師(E-RYT500)
全米ヨガアライアンス継続教育プロバイダー(YACEP)

ヨガ講師キラーケン WEBサイト

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