ヨガと食生活。食事や食べ物の裏側についてヨガ講師が真剣に考えてみた
ヨガを練習している人って、食生活に気をつけているんでしょ?
ヨガの先生ってどんな食事や食べ物を食べているの?
そんな質問をよく受けます。
あなたは今、一体どんな食生活をしているでしょうか?
普段食べている食事や食べ物について、どのくらい気にしていますか?
わたくしヨガ講師のケンは、食生活に関するワークショップ「食を知る:ぼくらは一体なにを食べているのか?」を開催しました。
今回は、このWSで伝えたかった内容を詳しくご紹介したいと思います。
ヨガと食生活。食事や食べ物の裏側についてヨガ講師が真剣に考えてみた
筆者が、長年ヨガの練習を続ける中で大きく変わったことの一つに、食生活があります。
ヨガを実践する以前は、カップラーメンやスナック菓子など、何も気にせず食べていました。
ですが今では、いわゆるジャンクフードと呼ばれるような食べ物は、まったく食べなくなりました。
というか、食べたいと思えなくなったんです。
理由は、おいしくないとか安全性ももちろんですが、そうした食べ物が生み出される社会の仕組みに違和感を感じるようになったからです。
今、世の中に流通している多くの食べ物は、大量生産・大量消費を前提としています。
そのため精製や加工が多くなされ、もはや食べ物というより工業製品と言った方がよいような現状です。
これを食べ物と呼んでもいいのかな?とすら思えます。
今回の食のワークショップでは、ふだん私たちが口にしている食べ物が、
①一体何なのか?
②どうやって作られているのか?
③どう売られているのか?
という3つの視点から考察し、食生活について、ヨガの実践や哲学的な観点から参加者のみなさんと一緒に考えました。
一体、何を食べているのか?
ヨガ哲学には、自然は常に完全であるといった考え方があります。
食生活や食べ物においてもそれは同じです。
例えば、白砂糖は体によくないというのは、今や多くの人が理解をしていることと思います。
ですがフルーツはよくないとは言われないですよね。
ブドウ糖+果糖という成分はほぼ同じなのですが、それは一体なぜでしょうか?
実は、フルーツにあって白砂糖にないものがあるんです。
それは繊維です。
繊維は、果糖が体に与える影響を、中和、解毒する役割を持っていたり、食べ過ぎを防いでくれます。
しかし白砂糖は、精製・加工の過程で繊維がほとんど取り除かれてしまうんです。
結果、体に悪影響のある果糖がダイレクトにしかも大量に体内に入り、脂肪が蓄積し心臓病のリスクを高めるなど、さまざまな疾病につながるわけです。
上の図のように、精製されている食べ物は白砂糖だけではありません。
米、塩、油などあらゆる食べ物で、過剰な精製や加工が行われています。
私たちの食生活は、不自然に加工された食べ物でもはや埋め尽くされていると言ってよいかと思います。
どのように作られているのか?
ヨガの実践をしていると、人間も自然の構成要素の一部だという実感が次第に深まっていきます。
自然の循環の中にいることに、安らぎを覚えていくような感覚もあります。
食生活も例外ではありません。
私たちが食べているものの多くが、まるで工業製品を作るかのように工場で生産されています。
それは加工食品のみならず、牛乳、肉、野菜、魚、野菜などのいわゆる生鮮食品といった食べ物も同じです。
例えば、養殖の魚の生育環境の多くは、次の画像のような現状です。
本来なら、土や太陽といった自然の中で生まれ育まれるはずの食べ物が、今や工場の中で化学的に作り出されている。
よく考えたら(考えなくても)、こんな食生活ってすごく不自然で、不自由なことだと思いませんか?
どうやって売られているのか?
筆者はヨガの実践をするようになって、実は食生活でものすごく困ったことが起き始めました。
それは食べ物を買ったり、飲食店で食事をする際に、ものすごく選択肢が限られるようになってしまったんです。
スーパーには、添加物や人工甘味料、化学調味料がたっぷり入っているものしか売ってないと言っても過言ではありません。
お昼時の飲食店は、ラーメンやパン、ご飯大盛りなど、炭水化物以外の食べ物を見つけるのはなかなか大変です。
こんなものを食べていたら体が重くて練習に支障が出るし、それ以前にヨガとか関係なく体にいいはずがありません。
もちろん、お金を出してしかるべきお店に行けば、健康的な食べ物は手に入るでしょうが、毎食そんなこともしていられない。
そんなこんなで、スーパー&外食難民になってしまい、朝は食事を摂らず、昼も夜もほぼ自宅で自炊をするという食生活となりました。
こうしたおかしな状況は、何も食生活に限ったことではありません。
巨大ショッピングモールがあちこちに建ち、結果昔ながらの商店街がシャッター通りになってしまった、いわゆるグローバリズムとも大きく関係しています。
企業の目的とは、一体なんでしょうか?
今の資本主義経済では、利益の追求が企業の最大の目的と言ってもいいでしょう。
そのため、売れるもの、儲かるものだけが過剰に作られ、無理やり消費させられます。
食べ物だかなんだかよく分からないものが生み出され、手間ひまかかって利益にならないものは市場から姿を消します。
そのしわ寄せは、私たち消費者の食生活にまでおよびます。
病気や体調不良は明らかに、食事や食べ物と直結していますよね。
ちなみに筆者はかつて10年ほど、うつと診断されていたのですが、そのころの食生活はめちゃくちゃでした。
食生活もヨガの実践の一部
ヨガの練習を毎日続けて分かったのは、食生活が自分の体や心を左右しているということでした。
パンやうどんなどの小麦製品を食べた翌日の練習は、体が本当に重いんです。
白砂糖の入ったお菓子や飲み物を摂った後の瞑想は、頭がザワザワしてじっと座っていられないんです。
ヨガの実践を続ければ続けるほど、どんな食事をするか以前に、なんでこんな食べ物しか売ってないんだろうと愕然としたのです。
これはもう、わざとやってるとしか思えなくなりました。
では、私たちは黙ってそんな食べ物を食べさせられ続けるしかないのか?というと、そんなことはありません。
企業は、売れるから売る
企業は、よいものを売ろうとするわけではありません。
売れるから売っているんです。
つまり買う人がいるから、変な食べ物が売られ続けてしまっているわけです。
上の画像は、大手コンビニチェーンの発注システムです。
店舗内のあらゆる場所とタイミングで、何がいつどのくらい売れているのかを、逐次集計しているそうです。
そして売れるものがさらに売られ、売れないものはあっという間に店頭から排除されます。
また上の画像は、世界で最も有名なハンバーガーチェーンのドイツでのメニューです。
なんとヴィーガン(完全菜食)メニューがあるそうです。
あのお店がヴィーガンバーガーですよ!
ドイツは食生活や食べ物に対する意識が高い国なので、こうでもしないと生き残っていけないのでしょう。
これって言い換えれば、売れるのなら何でも売るとも言えますよね。
儲かるなら、それがいいものかどうかは関係なく売るわけです。
一人一人の食生活が世の中を変える
ということは、逆に誰も買わなくなれば、企業はその商品を売るのをやめます。
(もちろん手を替え品を替え、新たな需要を仕掛けてくるとは思いますが…)
つまり、消費者がどんな食生活をするかが、企業や世の中を動かすのです。
あなたはここ最近、どんな食生活をしていますか?
今晩、何を食べますか?
ヨガ的には、食べるという行為は、
単に栄養素を摂取する行為ではなく、自然の大いなる循環に参加する営み
というように考えたりします。
改めてヨガと食生活について、少しでも考えるきっかけになれば、とてもうれしいです。
ちなみに「ヨガと食生活、食事と食べ物の裏側」については、大幅に加筆をして本として出版しました。
ワークショップやこのブログで扱えなかったことなど、7、8倍のボリュームの書籍です。
きっと参考になると思いますので、興味がありましたらぜひ読んでみてください↓
Kindle Unlimited(初回30日無料体験)に登録すると無料で読めます。
食とお金については、動画でもお話ししましたので、ぜひご覧ください↓
ヨガと食生活。食事や食べ物の裏側についてヨガ講師が真剣に考えてみた まとめ
以上、ヨガと食生活。食事や食べ物の裏側についてヨガ講師が真剣に考えてみたというテーマでお伝えしました。
東松山ヨガの瞑想WSでは「食べる瞑想」というマインドフルネス瞑想を、毎回行っています。
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以前に行った瞑想のWSの様子と食べる瞑想については、こちらをどうぞ↓
普段の食事が、体の硬さや柔軟性にも大きく関係しています。
食生活がめちゃくちゃで、体も重い…という方は、こちらをどうぞ↓
今年こそ「食生活を見直そう!」と思っていたけど、いつも三日坊主で終わってしまう…
という方は、こちらがお役に立てば↓
この記事は、ヨガ講師のケンが執筆いたしました。
埼玉県東松山市でヨガや瞑想のクラスを教えています。
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